"僕は前にも君のことを考えたくらいだ……どうせ君は結局そういう事で終わる人だよ!してみると、おそかろうが早かろうが、同じことじゃないか?あそこには、君、なんていうか、羽根蒲団的要素要素が充満してるんだよ――いや!単に羽根蒲団的要素ばかりじゃない!あすこには人を引きずりこむような所がある。あすこは世界の果てだ、錨だ、静かな避難所だ、地球のへそだ、三匹のくじらにささえられているこの世の基礎だ、薄餅のエッセンスだ、脂っこい魚製菓子パンだ、晩のサモワールや静かなため息や、温かい女物の不断着や、うんと焚いた暖炉や、そういうもののエッセンスだ――まあ、いってみれば、君は死んでいると同時に、また生きてもいる、一挙両得というもんだ!"

ドストエフスキー『罪と罰』
@2 years ago